テレプシコーラ -舞姫- 10巻(第一部完)

山岸涼子といえば、『日出づる処の天子』が最初で、何度読み返してもオモロイのだけど。(なぜか、といえば、話を毎回きちんと覚えないから、何度でも楽しめるお得体質。今も、最後どうなったんだっけ? と思い出せない)ダ・ビンチで連載してたこの『テレプシコーラ』は現代版バレエ漫画で、一応幼少期クラシックバレエをやっていた自分も、プロでやろうと取り組んでいる人らの苦労だとか、教室やら発表会の運営やらの苦労だとか、いろんな個性の生徒たちの扱いとか、なるほどそうだったのかー、とアレコレ思い出してみたり。その他、拒食症、お受験、いじめ、児童虐待、ネットの掲示板といった現代のキーワードも折り混ざった作品で、何気に連載楽しみに見てた。

ネタバレ注意

で、10巻は、というと、終局に向かって話が急展開する。主人公の六花(ゆき)のイジイジはかなり描写が減り、姉の千花(ちか)は自殺、六花はあの世とこの世の境界で踊り続ける姉の姿をイメージしながら、中学生にしてコリオグラファー振付家)としての開花を見せる、という。バレエ漫画では、大多数踊る側の視線で描かれていたりするものだけど、コリオグラファーとして成長していくだろう六花の姿をまた第2部で見れたらな、と。